ミザルで店舗の月ごとの出庫数を把握する

ミザルとは東邦薬品がの提供する薬品発注システムで、スズケン「PS+マネジメント」と同じようです
どちらかを採用されている薬局向けの内容となります

ミザルを利用している薬局で、数か月分の月間の薬品使用量の推移を知りたくなったことはありませんか?
出来れば自店舗だけではなく、他の店舗の薬品使用量もすべて
こんな機能があれば、月間の薬品発注量を把握したうえで注文の参考になる!!
ミザルには自動予測発注はあるけど、花粉の時期のアレルギー薬の実績を知って先に注文するとか・・・
他の薬局の方はどうされているのでしょうか?

ミザルには月間の出庫データを一覧で出力できないので、自分なりに作成してみました
作ったデータはエクセルでプログラムを組んだだけですが、利権などが絡む可能性があるので、ここではそのヒントになるような手順などをお伝えしたいと思います

月間の出庫データ出力機能が無いなら作ってしまえ!

で、本題に入ります
ミザルでは「在庫管理」というタブの中に「ブロック別在庫分析表」という機能があります

ブロック:「–全社–」
集計期間:抽出したい月初~月末
上記の検索では所定の全店舗の1か月分の集計結果がデータが分かります
しかしこの機能って超絶使えない(笑)
そのまま閲覧しようとしても薬品点数の多くて、店舗も多いと一覧として使えない
おまけに所定の1か月しかデータが拾えないので毎月のデータでもない
ただ救いなのは「CSV出力できること」、そこでこう考えました
1か月ごとにCSVを抽出しそれを表にまとめれば、月ごとの出庫数を確認することが出来る!
なおかつチェーン店なら全店舗の出庫状況までも把握できる!!
と、考えてエクセルの抽出のプログラムを組みました

CSVデータを分析して、必要なデータを抽出する

(ほぼ上記の方法と変わりませんが)ミザルの「在庫管理」タブから「ブロック別在庫分析表」を選びます
ブロック:「–全社–」
集計期間:抽出したい月初~月末
として、検索を行うと下部にはその結果が出ますが、これがCSV出力できるって知ってますか?
CSVとは「カンマで値を区切ったデータ」のことで、
この下部に出力された膨大なデータをファイルとして扱えます
さらに抽出したい月を切り替えれば何か月分でも作ることが出来ます

これを6か月分用意し、特定のフォルダに集めて保存しておきます

6か月分のデータをエクセルに展開し見やすく編集する

こんな書き方するとすごく簡単にできるの?って思われそうですが、本当はここが最難関なのです
薬品名と薬局名、月の出庫数を一覧表にする作業が必要となるのですが、さてどうやったらよいものか?
いっつもこんなことを悩みながら結果を出さないといけないのですが、知恵と工夫で乗り越えます(笑)
縦と横の表なので3要素を組み込まないといけないので、以下のようにして結果を組み込みます
横軸「薬品名と月」 縦「薬局名」として出庫量が表示されるようにしました
縦と横の2要素しかないので、それに対して薬品名と月を合算した表とすれば表が完成するわけです

いろいろややこしいこと書いてますが簡単に言うと以下の通り
CSVファイルから必要な部分を取り込み→薬品名の月ごとで薬局ごとの出庫数を一覧表に出力する
言葉でいうのはちょー簡単だけど、それをぜーんぶプログラミングするだからねー

完成形を見せてしまえばこんな感じです

 

目標が決まったのでそれに向かってプログラミングする

この部分は興味ない人は飛ばしてください(笑)
1:ミザルからCSVファイルを作成したものを6か月分を特定フォルダに保存
2:エクセルファイルを起動し、上記フォルダから自動的に一つずつ必要なデータを抜き出す
3:薬品名+月ごとにソートされて出力する
と、こんな感じの動きですが
とにかく「2」をどれだけ自動化できるか・・というか、
「1」は手動になってしまうけどそれ以外は完全に自動でデータが出力するように作らないと意味がないのです
(毎月データ抽出に時間をかけたくないので)

「2」についての説明
エクセルにてフォルダ内にある一つ目のCSVファイルを開き、純粋に各薬局の出庫数だけを抽出していきます
1つのファイルだけだといつの出庫数か分からないので、年月の表記をすべての薬品名の横に付与します
完成したデータだけを現在起動しているエクセルファイルに取り込み、このファイルを閉じます
次に2番目のCSVファイルを開き、データを加工、エクセルファイルの下に追加し、ファイルを閉じます
このようにして6個のファイルを取り込みまでを終了します
起動しているファイルには6か月分のデータが蓄積されるので、薬品名と年月のソートをかけます

こまかいことを紹介しても誰も見ないと思うのでやめておきます
「2」はいろいろ書いてもボタンが1個ついているだけなので、
押せば1分くらいで表を完成してくれるだけなので

さらに見やすくするために加工を2つほど

出庫されていないと「0」(ゼロ)表示されるとすごく見にくいので、式で消しました
プログラミングでゼロを消すとやったら恐ろしく時間がかかるので「簡易的に同色塗りつぶし」に
さらにその月で一番出庫された数と2番目・3番目に出庫された数をセルを着色するように工夫
そうすることで、どこの薬局に多く薬が出庫されているかを一目で判断できるようにしました

結論:これがあると何が便利なのか?

上記が一部抜粋したところとなります
薬品名と日付に対して薬局の月間で出庫された数が抽出されて表示されます
空欄になっているところは出庫がゼロ
さらに、青色で示されたところは全薬局中一番月間で出庫された薬局で、
黄色で示されたところは第2位と第3位の薬局を示しています
と、ファイルさえ用意できれば後は自動で出力してくれるツールです

マジですごい便利だと思います
自店舗の半年分の出庫量が確認できるので、ここ数か月分の把握ができる
他店舗の出庫数が分かるので、薬品分譲の依頼をお願いしやすい
自店舗のデットストックを引き取ってもらう店舗のお願いがしやすい
薬品引き取り依頼を受けて断ったときでも、他の店舗でよく出ている店舗を紹介できると、こんな感じです


ミザル(スズケン「PS+マネジメント」)の開発側ではあまり想定はしてないと思いますが、
現場である薬局では最近の出庫量を一覧表として持っていることで、その判断をしたいことも多々あるはずです
他店舗からの分譲依頼は大量に出庫している薬局に依頼するのが気軽にできるはずです
デットストックの依頼をはなるべく1回で受け取ってもらえる薬局を選びたいものだと思います
自動按分機能(デットストックを自動で振り分ける機能)はありますが、
最後の判断(受け入れるかどうか)は人間がオペレーションするものなので、こういったものの必要性が結局必要なんだと思います
ミザルだけを使っている薬局からしたら、そこまでの機能は必要ないと言われそうですが、
薬品の動きなどの把握は入出庫の流れをつかむ際に非常に重要な要素だと知ってもらいたいと私は思います

販売するので希望者はご連絡ください(ウソ)

便利さをすっごい強調しましたが、上司の評価はさんざんなものでした
開発したので上司に伝えのですが、まったく連絡もくれませんでした
どれくらい便利なのかわからなかったのか、こういうもの自体が気に入らないのか不明ですが(笑)
自分だけ使ってもちょっと寂しかったので、こういう形での公開することとしました

意外とミザル(スズケン「PS+マネジメント」)での閲覧をされている方がいらっしゃることを考えると、
ちょっとは興味を持ってくれる人がいられるならうれしいです
アイデアだけ盗んで、開発に回して作ってもらうのはどうぞご自由に行ってください

あと、販売はしておりませんのでご了承ください
上司がやっぱり使いたいって言ってきたら50万円で販売する予定なので(笑)

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