散剤分包機の上に漢方棚を作ってみた

薬局の調剤室ってどうしてこんなに狭いんでしょうね?


先発品だけを扱っているときは良いけど、
いつの間にか口腔内崩壊錠が発売され、
いつの間にかジェネリック薬品が発売され、
いつの間にか口腔内崩壊錠のジェネリックが発売され、
豪華4種類のラインナップ!
もしも規格が5mg以外にも10mgとかの別規格があれば、さらに2倍の8種類のラインナップ!!
さー医薬品の無限増殖だ(笑)

薬局の建設をするときは最初からこじんまり作らず、
保管面積も製品数が4倍になることを想定して作ってほしいもんです(スゲー強引な話だけど)

さ、冒頭の暴言はこれくらいにしておきます
今回はこんなスペースをつくるべく、とても邪魔になる漢方用に棚を作ったというネタです

ウチの薬局では分包機がシンプルなVマスの方式のものなのですが、その上の部分が空いています

錠剤分包などの機能を持っている分包機は棚が装備されてしまうので無理だけど、
シンプルな分包機では分包機の上はスペースがあり、もったいないはず
そこで、このスペースに棚を作ってしまえば、漢方薬がおけるじゃんってことでの記録です

先にお詫び

お詫びってことのほどでもありませんが、実はすでにこの棚を作って2年以上経過しているので、
実際には完成した後、部品を少し外して撮影し掲載しています
なので、写真内容とつじつまが合わない部分があるのでご了承ください

棚はできるだけ収納できた方が良いので

要するに棚を作るとなるといかに薬を効率よく置けるか?となりますが、実はそれだけではありません
・棚の高さが変更できること
・棚板は設置はコンセントの配線がうまくすき間を通せること
・棚板は外せること
・棚板の奥行はあまり深くしないこと
直に棚を作って釘などで壁に固定する方法もあるけど、分包機が大きくなり使えなかったりも嫌だし、
板は劣化してくるかもしれない、この先また手を加えるとき、最小限の作業で済むようにしたいと考えました
奥行は深すぎると薬が奥にあることが気が付かなかったり、手が届かないのもNGとしてます
ここまで条件がそろっていると必然的に購入する物は決まってくるので、後は部品などを長さに合わせて購入していくだけ

準備

材料を用意する前にどんな材料でどんな形で棚板もどれくらいにしようかなどさんざん考えて
以下のものにたどり着きました

材料

カラーシェルフ 3本 
(ここでは60cmを用意)

カラーシェルフ棚受け 9本 
(ここではサイズ20cmを用意)

棚板 3枚 
W90cm×D20cm×H0.9cm(orH1.8cm)

工具
ドリル・下地チェッカー(後述します)・ハンマーまたは金づち・糸を付けた5円玉または50円玉

棚のおおよその位置を決める

棚板を取り付けるのに悩むのは分包機の上になるため、他の作業が邪魔にならないように設置します
シンデレラフィットを実現するためにたくさん悩みました(笑)

分包機は掃除をするときに上部のカバーを持ち上げなければなりません
持ち上げた時に板にぶつかるのは嫌だし、分包機を掃除するたびに移動するのも嫌
なので、分包機カバーを開けてもぶつからない高さを設定していきました
ギリギリにすると持ち上げた時に持ち上げた指が挟まるのも嫌なので、その分の余裕も持たせます

カラーシェルフを付ける場所を決める

次にカラーシェルフの固定は付属しているネジを壁に取り付ければできること
しかし、薬局の壁はそんなに甘くなく、場所を選ばないといけません
一般家庭でも同じなのですが、石膏ボードなどが貼ってあるとその先は空洞になっていることが多く、
下地といって板がある場所をさがして、そこにネジで固定する必要があります
今回は安定感重視のためカラーシェルフを3本用意し、左・中央・右の3点で支えるのですが、
下地をうまく探しつつカラーシェルフを固定していきます

そこで活躍するのが下地チェッカーです


壁に下地チェッカーを当てて、マグネットがくっつく場所を探します
マグネットが付くことはそこに釘などがある、よって下地の板が存在するとなります
マグネット付近をすこしずらして穴をあければ固定ができるわけです
今回使用した下地チェッカーはマグネットで探して、その付近を針で刺して
本当に下地があるかを確認するように行いました
幸運にも意外と良い場所に下地が見つかりどこに固定するかを決めました
ちなみに取り付けの高さは上部に窓枠があったので、そこから数センチ下げた位置としました

カラーシェルフが垂直に取り付けるには

若干前の項目と前後します
準備の際に糸につけた5円玉または50円玉とありますが、これは垂直に取り付けるために用意しています
糸を取り付けた5円玉(50円玉)をぶら下げれば、垂直になるので壁に当てて垂直になるようにします
鉛筆でどのあたりに位置が来るのかを目立たないようにしるしをつけておきます

カラーシェルフと棚受けの設置

カラーシェルフは位置に当てて付属のネジを取り付けていきます
難しいことはないので、左、中央、右と順番に取り付けました
棚受けは位置は上段・中段・下段の3つ
下段は分包機が当たらない位置を確認し設置


(写真はすでに棚受けとカラーシェルフも設置してしまった後ですが・・・)
上段は薬品棚と同じ高さぐらいになるように設定
中段は試行錯誤の上、下段が少し多めに保管できるような位置に設置しました
(下段は漢方だけではなくがさばる漢方とロトリガのジェネリックなどの置場も兼ねることにしました)

棚板を載せれば、収納スペースの完成!

後は棚板だけなので載せれば完成なのですが、
3本の棚受けで支えているため平行の確認・・目測確認なので適当ですが(笑)



棚板の奥行きが20cmほどあるので、工夫次第でもう少し保管場所が確保できます(左写真)
もう少し出っ張っても保管はできるので、量が増えきてもある程度は対応が可能です(右写真)

漢方を実際に載せてみたところはこんな感じです
(取り急ぎ撮影したのでバラバラですが・・・)



狭い薬局なので、収納スペースが確保できたことは便利です
さらにウチの店舗でよく出るロトリガのジェネリックや大建中湯などが一番手に取りやすいところにあるので、
ピッキングのわずらわしさも軽減しています

費用はどれくらいか?

だいぶ前に作ったものなのでちょっと記憶が無いのですが、ネットで検索するとこんな感じ
もうすこし安く作れる気がしますがすみません
ケチな経営者だったらダメって言いそう(笑)
これくらいの経費払って棚つくって商品の整理整頓ができる方が絶対に良いはずだけどね

カラーシェルフ 3本
カラーシェルフ棚受け 9本
棚板 3枚(厚さ0.9cmの場合)

620×3
420×9
1000×3

合計8640円

棚を作って本当に解決なのか?

最後にまとめを書いて終わらせようと思っていたけど、
あれ?棚作ればそれで良いのかって思ってきた 地震大国日本、東日本大震災だって経験したはずなのに、
薬品をこんなに棚に載せて保管して良いのか?
地震が来たときは落ちてこないことを想定するのではなく、
「落ちてきたものに当たらないように外に逃げる」で良いのか?
ま、箱が落ちてきても小さいものなら当たっても「死なねーよ」ってことで終わりにしたいと思います
(問題提起して逃げまーす)

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